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木村拓哉さんが主演する月9ドラマ『風間公親-教場0-』(フジテレビ系)は、二ケタ視聴率を獲得できずに苦戦している。ネットでは〝キムタク神話〟が崩れたとの声が多く聞かれるが、そんなに単純な話ではなさそうだ。
『教場0』はフジテレビ開局65周年を記念して制作された特別企画で、2020年と2021年に放送された新春SPドラマ『教場』シリーズの過去を描くものだ。初回は12.1%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)という視聴率でスタートしたが、第2話以降は一桁台に落ち込み、最新話の第10話は9.4%だった。ネット上では《大失敗作になってしまった》《こんなに豪華なキャストを使っても…》といった低視聴率を馬鹿にする声もあるが…。
「今の時代にこれだけの数字を出せれば大ヒットと言えます。他の今クールのドラマと比較すれば分かりますが、日曜劇場の『ラストマン』(TBS系)、高齢者向けドラマ『特捜9 season6』(テレビ朝日系)に続いて高い数字なんですよ。もう視聴率で物事を判断する時代は終わっているんです」(週刊誌記者)
その背景には、国内最大級の見逃し無料配信動画サービス・TVerの急激な広がりがある。
「TVerの利用者はどんどん増えています。以前は、番組のお気に入り登録者数が100万人を超えるドラマ作品が、1クールに1本くらいしかなかったのですが、今期は『教場0』『ラストマン』『あなたがしてくれなくても』(フジテレビ系)、『王様に捧ぐ薬指』(TBS系)と4本もありますからね。
そして当然のことながらTVer利用者が増えると、テレビの視聴率は減る。これからも、視聴率は下がっていくでしょう」(記者)
ちなみに『特捜9 season6』は、TVer登録者数が非常に少ない。視聴率が高い理由は、ネットに不慣れな高齢者が多く見ているからだ。それを考慮すると、『教場0』は『ラストマン』に次ぐ、今期の人気作と言えるかもしれない。
「7月から早ければ、民放各局は『視聴率+TVerの視聴回数』という指標で、ドラマのヒット度合いを測るようになるでしょう。まだ視聴率ばかり気にしている人は、CDの売り上げ枚数で競争している人と同じくらい時代錯誤です」つまり、キムタク神話はまだ健在なのだ。

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